浅い春の一日、神戸の異人館をきものさんぽいたしました。
坂道を上り下り下りしながら、どなたも知っておられる“風見鶏の館・うろこの家・デンマーク館”へ・・・・ 維新によって開かれた東洋の国にやって来た外国人が、自国の生活をそのまま移した家々を興味深く見学。 公の場になっていたオフィスや応接間も異国情緒に溢れていましたが 台所・子供部屋・寝室・メイド部屋・おふろ・トイレが小物もそのままに見られ、今にも人々が現れる様に感じられます。 タイムトラベルのきものさんぽの一日でした。 |
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一番面白かった所は、“旧中国領事館” 中国は、奈良朝の成り立つ最初からわが国に大きな深い影響を与えた国。 エキゾチックな中にも、西洋館よりぐんと親身な雰囲気に 居心地の良さを覚えました。 玄関の両脇に吉祥の亀が狛犬の様に迎えてくれます。 |
洗練されたインテリアは、明朝から清朝にいたる美術品や家具・調度、青貝の装飾をちりばめた扉等、中国モダニズムの世界。応接間のしつらえも中国らしい梅の古木の大きい絵を始め写真のようにとてもエキゾチックでオリエンタルムードが溢れています。 時は明治、清朝最後の頃の中国を見ているような・・・ |
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ベッドの脇に置かれていた朱色皮製・トランク3つ
思いがけない再会! じつは「きものさんぽみち」藤匠の先代の「更紗のコレクション」の数々を保管してあるのが、これとまったく同じトランク工房で、時々蓋をあけ、更紗を眺める時、ふた裏の漢字で書かれた製造元を見ながら、きっと中国か台湾製だろうと想像していましたが、正にそのとおり中国のものだったのです。 我がトランクには更紗が、こちらのトランクには、船に揺られて来た人達の、身の回りのものがいっぱい詰まっていた事でしょう。 きっと、今年の干支でもある「龍」の刺繍のした衣服も入っていたのでしょう。 それらの衣装と共に、にどんな物語を詰めていた事か・・ |
トランクが置かれていたのがこの寝台。 ベッドというより「寝台」と言う語がぴったり。ラストエンペラーの映像が浮かぶ・・・ このトランクとまったく同じものが“きものさんぽみち”にも有ります。 父の残した「更紗」のコレクションがぎっしり詰まっています。象の掛け布などとかかれた札が、夢を誘ってくれます。 オランダの外交官で昭和初期に日本中国を研究した ファンフーリックと言う人の推理小説、「四季屏風殺人事件」と言う 希代の読み物にもこのトランクが出てきます。 |
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東遊園地内
に、mare というレストランを見つけました
ここは居留地時代のクラブの建物でした。
ハイカラな明治の洋館の雰囲気が神戸らしいお洒落なレストラン
着物が良く似合い気持ちの良い空間でした |
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 オリエンタルホテルから、 港方面の眺め
神戸の町の消火栓の蓋 |
あなたも神戸・北野の異人館へ、きものでお出かけになりませんか 駅前に、何館か入れるというパスポートを発売しているところが 沢山ありますが、いきなり買わずに 少し歩いてからにされた方が 良いと思います。お勧めは最初に書いたあたりが、お勧め!
私達きものさんぽみち連は、お昼前に神戸についたのでまず全景を楽しもうと、神戸オリエンタルホテルの最上階レストランで、早めのお昼と神戸の眺めを楽しんでから出発。 歩き疲れて、ほっこりして入った喫茶店が、元町一番街のなかの“トリプルジョア”古き良き時代の喫茶店の雰囲気がいっぱいの、 シンプルで心休まる良いお店でした。 もう一店 帰りは三ノ宮からでしたが ちょっと時間があったので海のほうへたらたら降りた東遊園地の中 「mare」と言うレストランでアフターヌーン ティを! ここは居留地時代のレンガ洋館、とてもエキゾチックでいて からりとした雰囲気のよいレストラン。 お料理も美味でした。もう一回行きたいな。
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京都からJRで行きました 三宮駅からシティーループバス・北野異人館停留所下車 旧中国領事館:078−242−6530…通年公開 北野異人館案内所:078−271−5537 |